春の気配が漂い、温かくなるのはうれしいことですが、それと共にスギやヒノキ花粉の飛翔も活発になります。
2018年の花粉飛散開始時期は、例年よりもやや早くなると予測され、2月ごろから九州地方より順次北上しています。「今年は飛散量が多い」という報せが毎年のように舞い込んでくる中、花粉症に悩む人たちは、どのように予防し、対策を立てているのでしょうか?
今回のアンケートを紐解いて見ると、回答者全体では現在花粉症の人より、そうでない人が多いことがわかりました。現在花粉症の人の割合を男女別に見ると、女性41.8%に対して男性35.7%と男性の方が少なく、特に男性は40代以上になると花粉症の人が少ない傾向があるようです。女性は20代、40代、50代で有病者が半数近くを占めています。
「花粉症」とは、花粉やダニ、ハウスダストなどが原因となって引き起こされるアレルギー性鼻炎の一種です。鼻水や鼻づまり、くしゃみなどの症状を伴うため、最初は「風邪かな?」と思う人も多いようです。ただ、「鼻水が水のような状態」「目がかゆい」という点が風邪とは異なり、花粉シーズンになると、発症する人が増加します。厚生労働省の資料によると、日本人の有病率は2割を超えるとのことで、中でもスギ花粉症の患者は増加傾向にあります。
花粉症の原因を聞いてみると年齢差はあまりなく、やはり「スギ」「ヒノキ」が主流。ほかには、「ブタクサ」や「稲」という回答もありました。
主な症状は「くしゃみ」「鼻水」「鼻づまり」「目の痒み」で、皮膚のかゆみや肌荒れを訴える人もいます。「集中力の低下」を訴える人は20代男性が40%と多く、男性女性共に働く世代(20代以上)が症状に悩んでいるといえます。また、「それほどつらくない」と答えた方は回答者の0.4%に留まっていました。
花粉症への対応策は「マスクの着用」「目薬」「医療機関の受診・投薬」が年代・性別を問わず主流。その他、「のど飴」「専用メガネ」という回答もあり、花粉症に効能がある食品をとっている人もいます。
また生活面では「洗濯物の部屋干し」「空気清浄機の利用」が目立ちます。部屋干しをする人は女性に多く、男性も40代以上になると行う人が増えています。空気清浄機を使う人は30代以上の男性、20代以上の女性に多く、年代・性別を問わず支持されている対策のようです。
花粉症には「体質改善」が効果的だと認識されていますが、アンケートによると食事や食べ物に気を遣っている人の割合は全体の9.2%でした。
対策食品を詳しく見ていきましょう。全体では免疫力を高める「ヨーグルト」がトップ。かつては「しそ(紫蘇)がいい」といわれていましたが、対策として取り入れている方の割合はそれほどでもなく、特に男性には少ない傾向が見られました。最近は、しそより「花粉症対策食品」として話題のレンコンや酵素、シナモンをとる人が増えているようです。
花粉症対策の中で、今回意外に多かったのが「チョコレート」です。なんと全体の数値で2割を超え、特に女性はどの世代でも「チョコレート」と回答した人が目立ちました。そこで調べてみたところ、チョコレートに含まれる「カカオポリフェノール」には、抗アレルギー効果があるとのこと。カカオポリフェノールの抗酸化作用は活性酸素の働きを抑え、ハウスダストや花粉が引き起こすアレルギー症状を予防してくれるそうです。このことから、花粉症対策にチョコレートを食する人が増えているのではと考えられます。
花粉症アンケート結果、いかがでしたか。性別年代、居住エリアによって傾向も対策も様ざまですが、花粉症の人も未発症の人も、参考になさってみてください。