「空前のペットブーム」という言葉が懐かしく感じるほど、ペットと一緒に暮らすことが珍しいことではなくなった日本。「あなたはペットを飼ったことがありますか?」(dポイントクラブ調べ)のアンケート結果でも、これまでペットを飼った経験がある方は65.9%と7割近くに上っています。
最近では新型コロナウイルスの影響で在宅の機会が増えたことから、世界的にペットを飼い始める人が増えているという話も耳にしますが、果たして2020年最新のペット事情はどのようになっているのか。今回は10代~60代の方を対象に、ペットに関するアンケート調査を行ってみました。
まず、これまで飼ったことのあるペットについて伺ったところ、TOP3は犬(64.6%)、観賞魚(35.2%)、猫(33.7%)の順で、僅差で観賞魚が猫を上回る結果となりました。
続けてどのようなきっかけでペットを飼うようになったのかについても聞いてみたところ、最も多かったのは「家族が飼いたいと言ったから(約34%)」という理由でした。
回答の傾向をみると、自分が好きで飼う方だけでなく、子どもが飼いたいと言ったり、ある日突然保護することになったりと、思わぬことがきっかけでペットを飼うようになった方も多いことが分かります。
次に、最新のペット需要を知るために、現在ペットを飼っていない、または過去一度も飼ったことがない方を対象に、どんなペットを飼いたいかについて伺ってみました。
飼いたいペットのTOP3は、第1位:犬(70.8%)、第2位:猫(50.6%)、第3位:うさぎ(10.1%)でした。同様のアンケートを過去2018年にも実施しましたが、当時と結果は同じで、ここ数年猫ブームと言われているものの、犬は現在も根強い人気があるようです。
参照:家族として一緒に暮らす!2018ペット事情
ペットを飼いたいという理由は「好きだから(37.5%)」、「癒やされたい(26.8%)」という気持ちが多くみられましたが、未婚で一人暮らしの方や夫婦だけの家庭の場合、寂しさからペットを飼いたいと思うこともあるようです。その一方で、今回の調査ではペットを飼いたいと思わない方も同程度いらっしゃることが分かりました。
では、こうしたペットを飼いたいと思わない方は、動物が嫌いだから飼いたくないのでしょうか?
理由を伺ってみたところ、「嫌いだから」と理由は約4%にすぎず、最も多かったのは「死んでしまうのが悲しいから(31.1%)」という回答でした。命あるものと暮らすわけですから、出会いもあれば必ず別れもある。その悲しみを考えると、ペットを飼うことに躊躇される方も多いようですね。
ペットを飼いたくないという方の中には、費用や世話が大変そうという理由も比較的多くみられましたが、実際にペットを飼っている方は果たしてどのように感じているのでしょうか。
そこで、現在ペットと一緒に暮らしていて困ることを伺ってみたところ、「排泄物の始末・ニオイ(50.0%)」、「お金がかかる(32.0%)」「毎日の世話が大変(26.7%)」「部屋が散らかる・汚れる(13.8%)」など、やはり世話に関すること、それらにかかる費用負担を挙げる方が多いことが分かりました。
費用に関して言えば、飼育しているペットの種類や頭数によって違いはあるものの、毎月エサ代等に3,000~1万円程度かかっている方が多いようです。ただこの他にも、急に体調が悪くなったり、病気になってしまった時の費用についても考えておく必要があります。
最近では、こうした万が一に備えてペット保険に加入する方も増えていますが、今回の調査では全体の25%の方がペット保険に加入していることが分かりました。
動物の場合、診療代や薬は100%自費のため、手術となった場合数万~数十万円かかるケースもあります。ペットを飼う際には、健康管理や医療費のこともしっかり考えておくことが大切と言えますね。
最後に、現在ペットを飼っている方に、「ペットを飼ってよかったこと」について伺ってみたところ、「癒やされる」「家の中が明るくなった」「家族の会話が増えた」といった回答が目立ちました。毎日の世話や費用の面など大変に感じることはあるものの、ペットを飼ったことで、これまでよりも充実した生活を送れるようになったと感じる方が多いことも分かります。
今回の調査レポートを通じて、現在ペットを飼っていない方も、ペットと一緒の新しいライフスタイルを考えるきっかけにしてみてはいかがでしょうか。