TV派?ネット派?動画視聴事情リサーチ!
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ネット動画の普及で、テレビは遠い存在に?
お茶の間のテレビを囲み、家族団らんのひとときを過ごす。それが昭和を象徴する動画視聴のシーンでした(当時は「動画」なんて言葉は使わなかったけれど)。それが、いまやパソコンやスマートフォンなどパーソナルなデバイスで、一人ひとりが好きな動画コンテンツをいつでも自由に楽しめる時代になりました。
世間では若い世代を中心に「テレビ離れ」といった言葉もよく聞きますが、本当にテレビは日本国民にとって遠い存在になってしまったのでしょうか?そして、インターネットでは毎日どのくらい、どんなサービスで動画が楽しまれているのでしょうか?いまどきの動画視聴事情をリサーチしてみました!
テレビを見ている人は少なくない!
最初の調査はテレビの視聴について。「テレビ離れ」の傾向は見られるのか、注目です!
1日のテレビ視聴時間は平均どれくらいですか?
1日のテレビ平均視聴時間は、「1時間~2時間」(35.9%)が第1位。僅差で「3時間~4時間」(32.5%)がそれに続き、「5時間以上」(14.7%)と「1時間未満」(12.0%)は少数派でした。この結果を見る限り、「テレビ離れ」の顕著な傾向は見られません。
性別・年代別に詳しく調べると、「1時間~2時間」と答えた人が4割を超えているのは男性の15~19歳(42.2%)・30~39歳(48.1%)・40~49歳(47.2%)・60~69歳(44.2%)。同じく「3時間~4時間」は男性の60~69歳(40.4%)、女性の30~39歳(40.0%)・40~49歳(42.9%)・60~69歳(56.9%)。おおむね女性のほうがテレビ視聴時間が多いという傾向が見られます。
なお、「1時間未満」と答えた人が一番多かった年代は、男性の15~19歳(24.4%)、女性の15~19歳(29.2%)でした。ここからは、若い世代がテレビ視聴にあまり重きを置いていないことが感じられます。
では、インターネットでの動画視聴についてはどうでしょうか。
ネット動画の視聴時間は意外な結果に
1日のインターネット動画視聴時間は平均どれくらいですか?
テレビと同様に、インターネットによる1日の平均視聴時間を尋ねたところ、あれあれ?「1時間未満」がダントツの第1位(40.4%)でした。性別・年代別でもそのほとんどが30%を超えており、世代の違いはあまり見られません。
ただし、第3位の「インターネット動画は見ない」(19.8%)と答えた人を年代別に見ると、一番少ないのは男性の15~19歳(6.7%)、女性の15~19歳(8.3%)。逆に言えば10人のうち9人以上は見ているということなので、若い世代のほうがインターネット動画になじみはあるようです。
次に、どんなインターネット動画配信サービスを利用しているかをチェックしました。
YouTubeがトップ!ユーチューバーの影響か
利用したことのあるインターネット動画配信サービスは?(複数回答)
こちらは「YouTube」(75.0%)が性別や年代に関わらず圧倒的なトップ。大きく離れて「利用したことがない」(17.5%)、「AbemaTV」(15.2%)、「dTV」(13.7%)と続きます。「YouTube」の場合、「ユーチューバー」が男子中学生のなりたい職業として挙げられるなど、視聴という枠を超えたところでも盛り上がっているので、ある意味、納得です。
では、動画配信サービスをいくつ利用しているかを調べてみると…。
現在、動画配信サービスをいくつ利用していますか?
こちらは「1つ」(44.3%)という答えが半数近くを占めました。多様性よりも、同じサービスを使い続ける利便性が求められる傾向が窺えます。
最後に、動画配信サービスを利用するタイミングやサービスの魅力について聞いてみました。
テレビも動画も、気分次第
現在、動画配信サービスをいくつ利用していますか?
動画配信サービスを利用するタイミングは、実に9割が「自宅で」(90.8%)。じっくり時間をかけて視聴するなら、やはりわが家が一番ということなのか。それに続くのが「休み時間など」(18.2%)、「通勤・通学等の移動時」(10.2%)ですが、性別・年代別でそれぞれをチェックするとどちらも女性15~19歳(前者28.6%、後者21.4%)が一番多く、それらは学校に通う女子の動画視聴スタイルと言えそうです。
そして、動画配信サービスの魅力を質問するとこんな結果が!
動画配信サービスのどこに魅力を感じますか?(複数回答)
「スマホやタブレットなどでいつでもどこでも観られる」(71.7%)が断然の第1位。これは明らかに家庭でのテレビ視聴との違いと言えます。
さて、今回の調査でわかったのは、動画配信サービスの利用が進む中、「まだまだテレビも捨てたものじゃない」ということ。特に「映画は大画面で」といったニーズにはテレビのほうが合っているとも言えます。ただし、動画配信サービスも「いつでもどこでも観られる」が魅力のトップであったように利便性は確かなもの。やはり、その時の目的や気分に合わせてうまく使い分けていくのが、日常生活をフルに楽しむ方法としてベターということですね。