導入事例株式会社藤崎様
東北随一の百貨店がdポイントでデジタル化に挑む
本社:宮城県仙台市
2021年で創業202周年を迎えた宮城県仙台市の老舗百貨店、藤崎(ふじさき(www.fujisaki.co.jp))。江戸時代から令和までを駆け抜けてきた、地域密着・顧客第一主義を掲げる東北を代表する百貨店である。
藤崎は仙台および近隣市町村のランドマークとして、長年にわたり地元民に愛されてきた。仙台の本店を中心に県内、東北各県に外商拠点・サテライト店舗を17店舗展開する。今でも「藤崎で買物をする」ことは一種のステータスであり、仙台市の商業界において大きな存在感を示している。
2015年には市営地下鉄の東西線が開通し、入店客数が大きく増加。そのタイミングで自社ポイントカードの「+Fカード」を発行してカード会員の獲得に努めた。基盤を整備した後、創業200周年の節目である2019年6月にdポイントをスタート。藤崎 マーケティング統括部 営業企画担当課長 佐藤健治氏はその経緯をこう語る。
「ハウスカードの会員は藤崎のヘビーユーザーであるシニア層が中心です。そこで新規顧客の開拓をめざしてdポイントを導入しました。ドコモの会員基盤が大きく、dポイントユーザーの中心層が30〜50代のミドル層ということも魅力的でした。我々としても、次の世代のお客さまを獲得したい狙いがありました」(佐藤氏)
提携したドコモ東北支社にとっても、藤崎の加盟はエポックメイキングな出来事になった。先に述べたように仙台商業界のリーダー的存在であり、仙台市内のdポイント普及にはずみがつくと考えたからだ。導入時には地下鉄構内や商店街で大々的なプロモーションを行うなど周知に力を入れた。
ドコモ東北支社 法人営業部 アライアンス推進室課長 鈴木彰訓氏は、「藤崎さまに入っているテナントさまでも、藤崎さまの導入がきっかけで加盟した企業がありました。ドコモショップでも『藤崎さまでもdポイントが使えますよ』とご案内しやすくなったのも事実。仙台市内に限らず、宮城県内でもかなりの影響力があったと感じています」と振り返る。
成果
導入後の効果について佐藤氏は「ここ1年ほどは右肩上がりで利用率が上がり、最近では藤崎の売上に対するdポイントの関与率も高まってきました」と話す。
2021年2月に開催したバレンタインイベントでは、dポイントのプレゼントキャンペーンを展開。宮城県内を中心としてdポイントクラブ会員にキャンペーンメールを配信し、これまで藤崎に馴染みが薄かった若年層の呼び込みに成功した。
年末にはdポイントプレゼントキャンペーンを実施
「ハウスカードを持っていない若い世代がたくさん来店しており、dポイントが藤崎に足を運ぶきっかけづくりの1つになったと思います」と佐藤氏。さらにドコモでは購買動機や、dポイントが起点となってどれだけの集客効果が出たのかといった調査を実施し、マーケティング戦略も支援している。
藤崎 マーケティング統括部 顧客戦略担当課長 佐々木則和氏は「ドコモにはデータ分析も期待している」と述べ、次のように続ける。
「さまざまな業種のテナントが入居している百貨店はデータマーケティングが難しい側面があります。もちろんハウスカードの情報は持っていますが、逆にいうとそれ以外の情報はデータから見えてきません。一方ドコモには携帯電話や通信関連のビッグデータがあります。そこから見えてくる分析が非常に重要であり、今後のマーケティングや販売計画に役立つと考えています」(佐々木氏)
藤崎 マーケティング統括部
顧客戦略担当課長
佐々木則和氏
バレンタインイベントの成果を受け、佐々木氏は「今回のような施策によって、年に数回しか来店しない、あるいは一度も来たことがないライトユーザーにも響くことがわかりました。将来的にはdポイントがトリガーとなって徐々にリピーターになっていただくのが理想」と語る。
工夫
買い慣れた既存顧客と違い、新規顧客には店内の別のテナントやイベントを“発見”させるアプローチが可能だ。それがリピーター施策の次のステップであり、実現するためにはdポイントによる送客、その後のデータ分析は不可欠となる
レジ前の目立つスペースでdポイントを告知
店内で配布している藤崎とのコラボカード
「コロナ禍でデジタル化が加速しましたが、デジタルの力を最適に活用するには目利きが必要です。ドコモはマーケティングパートナーとして心強い存在。今後も協力しながら藤崎のデジタル戦略を進めていきたいですね」(佐々木氏)
こうして時代に応じたチャレンジを重ねてきたからこそ、藤崎は202年も事業を継続することができたのだろう。ドコモの鈴木氏は「藤崎さまとはdポイント導入よりもずっと前から様々なお付き合いがあり、東北エリアを活性化させるために一緒に歩んできたパートナーです。デジタルマーケティングでは『ファン育成プログラム』や『スーパー販促プログラム』を活用して、dポイントの利用客に再度来店していただく施策をともに考えていく予定です」と力を込める。デジタル化の波に乗り、藤崎ではこれからもドコモとタッグを組んで新陳代謝を図っていく。
株式会社藤崎 www.fujisaki.co.jp
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