導入事例
中四国をリードするスーパーが自社ポイントと
dポイントの強みを融合
株式会社フジ・リテイリング様
「この街に、あってよかった。」
を掲げる地域密着のスタイル
中四国最大の小売流通業として発展を続けるフジ。1967年(昭和42年)に設立した同社は本社を愛媛県松山市に置き、愛媛県、高知県、香川県、徳島県、広島県、山口県の6県で全101店舗を展開している。
総合ショッピングセンターの「フジグラン」やスーパーマーケットの「フジ」を中核事業とし、創業50周年を迎えた2017年には「この街に、あってよかった。」との新スローガンを策定。地域に密着した事業展開により、中四国地方の人びとの暮らしを支える。また、小売、飲食、レジャー、サービスなどの関係会社とともにフジカンパニーズと名づけた企業集団を形成しているのも特徴だ。
株式会社フジ・リテイリング 取締役 上席執行役員 営業企画推進本部長 兼 ロジスティックス部長の大西文和氏は「店舗運営で最も大切にしているのは常にお客さま視点であること。その結果、お客さまから『この街に、あってよかった。』と言っていただけるところまで高めていきたい思いがあります」と語る。
株式会社フジ・リテイリング 取締役 上席執行役員
営業企画推進本部長 兼 ロジスティックス部長 大西 文和氏
こうした顧客第一主義の姿勢に加え、もともと繊維問屋から小売流通業へと生まれ変わった歴史が物語るように、フジには柔軟に時代に対応するDNAがある。近年は積極的なプライベートブランドの商品開発を進め、電子マネーの導入やQRコード決済の推進などキャッシュレス化に力を入れている。その一環として2020年11月にdポイントを導入した。
1階食品売り場のサッカー台でオリジナルdポイントカードをアピール
「当社にはエフカという自社カードがあります。1987年(昭和62)年、小売業では非常に早い段階で始めたポイントカードで、現在はクレジットカードと電子マネー機能を搭載しています。おかげさまでお客さまの支持率も高く、売上の多くがエフカの利用によるものです。この浸透の高さは間違いなくフジの強みになっています。
一方、時代が進むにつれて、30〜40代の若いお客さまの新規獲得の課題が出てきました。そこで、より幅広い客層を取り込んでいく施策としてdポイントの導入を検討しました」(大西氏)
狙いどおりの
新規顧客獲得に成功
dポイント導入に先立ち、2020年6月にはQRコード決済の1つとしてd払いを採用。これにより、dポイントを利用しやすい環境が整えられた。大西氏はdポイント導入の決め手について次のように語る。
「まずdポイントユーザーとフジの事業との親和性が高いことです。ドコモユーザーの延長でdポイントを使っている人たちが多いことから、我々のスーパーマーケットの利用顧客と比較的客層が近いのではないかと。それに加え、dポイントユーザーには普段スーパーをさほど利用しない男性や若い年齢層の人たちが数多くいます。これなら自社カードに足りないピースを補うことができると考え、ぜひ一緒にやりましょうとなりました」(大西氏)
自社事業とdポイントユーザーの親和性は高いと話す大西氏
ドコモ 四国支社法人営業部 ICTビジネス推進担当課長の藤田雅士氏は「dポイントユーザーは10〜80代までの幅広い会員層から成っています。dポイントによる新たな客層の獲得、ドコモのアセットを活用してフジ様に送客のご提案ができる点を評価していただきました」と振り返る。
導入後にはdポイントの利用が増えるなど確実に効果が現れている。わずか1年強で認知が広がったことがうかがえる。
「dポイントの利用率が高いのは、広島県都市部の新しい店舗です。都市部のように流入、流出が多いエリアだと、中四国エリアの6県でしか使えない自社カードでは利用が限られてしまいます。その点、共通ポイントであれば限定せずに使える利便性があります。
さらに、フジの店舗の商圏にいながら利用いただけていなかったお客さま、たとえば身近なコンビニエンスストアで買物を済ませていたような若年層の方々が、dポイントに加えてd払いを導入することで決済手段が多様化したことにより、フジの店舗を利用しやすくなった。
実際に店頭に貼られたお客さまの声でも、dポイントが使えたり、決済手段でd払いがあったりすることがメリットだと書いていただいています。とても大きな効果がありますね。フジの品ぞろえやサービスを体験いただくことで、フジを繰り返し利用してくださるようになり、新たなお客さまの獲得につながっていると感じています。」(大西氏)
フジではポイントと決済を併用可能な環境を整備しており、利用シーンに応じてエフカ、dポイントの両方を使い分けているお客さまが多いという。
「自社ポイントがたくさんたまるセールではエフカを使ったり、ドコモのお得なキャンペーンがあればdポイントを使ったりと、より便利にお客さまに使っていただいています。その意味でも、フジを選んでいただける理由としてdポイントは貢献していると思います」(大西氏)
今後はdポイントユーザーの属性・行動ビッグデータを活かしたデジタルマーケティングを通じて、「マスからパーソナルへの流れを構築したい」と大西氏は話す。それを支えるツールとして自社の独自アプリやエフカを連携させ、顧客接点を強化して送客効果を高めたいとする。
「しっかりとdポイントと自社ポイントの強みを生かし、我々の事業に寄与するような形が理想です。これからもお互いの強みが生きるようなビジネスをドコモと一緒に展開していきたいですね。またフジグランには、ドコモショップがテナントとして入店している大型店もあります。そうしたアセットを活用して、もっと地域全体が元気になるような取組みなどができればいいと考えています。地域が元気であることはフジの事業の基盤ですから」(大西氏)
株式会社フジ・リテイリング
会社データ | 本社: | 愛媛県松山市 |
導入開始時期 | dポイント: | 2020年11月~ |
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